骨折・脱臼への
対処法・予防法を知っておきましょう
骨が折れてしまう「骨折」、関節が元の位置から外れてしまう「脱臼」は、おもにスポーツの現場で発生しやすい症状です。
しかし、普段の生活でも転倒や転落、事故など突発的な衝撃によって、骨折、脱臼を起こしてしまう可能性があります。
他の外傷と比較しても痛みや腫れが強く出やすいため、適切な対処を知っておくことが大切です。
こちらでは、骨折・脱臼の原因や症状の特徴、受傷後の処置方法をまとめてあります。
予防法もご紹介していますので、ケガを防ぎたい方もぜひご覧ください。
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目次
こんなお悩みありませんか?
- スポーツ中の接触で腕を骨折した
- 転倒して手をついた際に肩が外れた
- 骨折の処置方法が分からない
- 腕をひねると簡単に肩が外れてしまう
- 脱臼が再発しないか不安がある
- 骨折の痛みを早くひかせたい
骨折の
原因・症状の特徴
骨折について
骨折とは、その名の通り骨が折れてしまったケガです。
●骨折の程度による分類
・完全骨折
骨が完全に折れて離断してしまった状態の骨折です。
・不全骨折
骨に傷はついているものの、部分的にはつながっている状態の骨折です。
ひびや亀裂、陥凹(かんおう)、骨膜下骨折などが不全骨折の例として挙げられます。
●骨折の原因
・外的要因によるもの(外傷性骨折)
転倒や転落、事故など、身体に大きな外力を受けることで発生した骨折です。
・コンタクトスポーツ時の激しい接触
・日常生活中の転倒
・自動車やバイクとの接触
など
上記のような状況が例として挙げられます。
・疲労骨折
一度の外力は小さくても、繰り返しの負荷が加わることで骨に傷がつく場合があります。
「ランニングによる足趾の疲労骨折」「ゴルフスイングによる肋骨の疲労骨折」など、スポーツが原因となった疲労骨折が多くなっています。
・病的骨折
病気によって骨の強度が低下することで、わずかな外力でも骨折を起こす場合があります。
原因となる病気には、がんの骨転移や骨腫瘍、化膿性骨髄炎(かのうせいずいこつえん)などが挙げられます。
また、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の方が尻もちをついて、背骨の圧迫骨折を起こすケースもみられます。
●骨折のおもな症状
・痛み
骨が折れている部位に限局した圧痛がみられます。
また、離れた部位から振動や軸圧、牽引などを加えると患部に痛みが響く介達痛(かいたつつう)がみられる場合もあります。
・腫れ
炎症や内出血によって、患部が大きく腫れてきます。
・機能障害
痛みによって患部を動かせなくなり、骨が持つ支持機能も失われやすくなります。
●骨折の固有症状
以下のような骨折特有の症状があらわれることがあります。
・異常可動性
完全に骨が折れている場合、関節以外の場所で骨が大きく動くことがあります
・軋轢音(あつれきおん)
折れた骨同士が擦れて、きしむような音を指に触知することがあります。
・転位と変形
折れた骨が本来の位置から移動し、屈曲や捻転など変形がみられることがあります。
●全身症状
内出血が多いケースでは、チアノーゼや手足の冷感、虚脱といったショック症状があらわれる場合があります。
また、血腫が吸収される際に37〜38度ほどの発熱症状も出やすくなっています。
●併発症
骨折にともなって、以下のような併発症を起こすことがあります。
・筋肉、腱などの軟部組織損傷
・末梢神経損傷
・血管損傷
など
損傷を悪化させないよう、受傷後は適切な処置をすることが大切です。
脱臼について
脱臼とは、関節を構成する骨が本来の位置からずれてしまうケガになります。
●脱臼の程度による分類
・完全脱臼
骨同士の接触がなくなり、関節が完全に外れてしまった状態の脱臼です。
・不全脱臼
関節が本来の位置からずれているものの、部分的には骨の接触が残っている脱臼です。
亜脱臼とも呼ばれています。
●脱臼の原因
・外傷性脱臼
転倒や接触など、関節に大きな外力を受けて発生した脱臼です。
とくに肩関節は、可動域が広いうえに関節の溝が浅くなっているため、外傷性脱臼が起こりやすくなっています。
肩関節脱臼には「転倒時に手を後方に強くついてしまう」「柔道の背負い投げやテニスのサーブなどで強く肩をひねる」といった受傷機転が挙げられます。
脱臼時に関節包が破れたり、骨の構造が破壊されたりすることで、肩関節脱臼は一度起こすと繰り返しやすくなります。
ケガへの処置に加えて、再発防止のリハビリもしっかりと行うことが大切です。
・病的脱臼
関節の異常によって、わずかな外力で脱臼を起こしてしまう場合があります。
・破壊性脱臼
リウマチなど、関節の構造が破壊されることで発生する脱臼です。
・拡張性脱臼
股関節結核、急性化膿性股関節炎などの炎症によって関節が拡張し、脱臼を起こしたものです。
・麻痺性脱臼
脳血管障害による片麻痺、脳性麻痺などの影響で関節を固定する筋力が麻痺し、脱臼を起こしたものです。
●脱臼の症状
・痛み
脱臼を起こした関節周囲に強い痛みがみられます。
また、ずれた骨によって神経が圧迫されて、しびれを生じる場合もあります。
・腫れ
炎症や内出血によって、患部周辺が腫れてきます。
・機能障害
脱臼を起こした関節を動かせなくなります。
●固有症状
程度によっては、以下のような固有症状がみられることがあります。
・弾発性固定
ずれた位置で骨が固定されてしまう症状です。
押して動かそうとしてもバネのように抵抗され、たとえ動かせたとしても力を緩めると再度外れた位置に戻ろうとします。
・変形
骨の位置がずれてしまうため、外観にも関節の変形がみられます。
対処・予防
骨折・脱臼が
起きた際の対処法
骨折や脱臼が疑われる場合は、「RICE処置」を中心に素早い対処を心がけましょう。
●RICE処置
RICE処置は、外傷に対して一般的に行われる処置方法です。
・Rest(安静)
組織の損傷を悪化させないよう、患部をなるべく動かさないようにします。
包帯やテープで患部を固定したり、三角巾で腕を吊るしたりすると、より患部を安静に保ちやすくなります。
・Icing(冷却)
炎症を抑制するために、患部を冷却します。
氷水の入ったビニール袋や保冷剤などを当てて、アイシングしましょう。
冷やしすぎや凍傷を防ぐためにも、直接ではなくタオル越しに当てるようにご注意ください。
・Compression(圧迫)
腫れを抑えるため、包帯やテープ、タオルなどで患部を圧迫します。
血行障害や神経圧迫を起こす可能性があるため、締め付けすぎには気を付けましょう。
・Elevation(挙上)
内出血量を抑えるため、患部をなるべく心臓より高い位置に挙上します。
●医療機関にみてもらう
RICE処置はあくまでも応急処置になります。
できる範囲での対処を行いましたら、早めに医療機関にみてらもらうようにしてください。
骨や関節を本来の位置に戻す「整復」や、ギプス、包帯による「固定」を施すことで、患部の治癒力を高められます。
整骨院でも初回の応急処置に限り、保険を適用して骨折、脱臼への施術を受けることが可能です。
●リハビリ
状態をみながら、ストレッチや軽いトレーニングによって患部を動かしていきます。
とくに肩関節の脱臼は再発しやすいため、筋力トレーニングやストレッチは入念に行うようにしてください。
自己判断でリハビリをすると悪化させる可能性がありますので、医療機関や整骨院の支持のもとで行うようにしましょう。
骨折・脱臼の予防方法
骨折や脱臼は突発的に起こるケースが多いため、完全に防ぐことは困難です。
しかし、以下のような予防によって、少しでもケガをするリスクを下げておきましょう。
●筋力の強化
肩関節は一度脱臼すると、再発しやすくなっています。
とくに仕事やスポーツで肩を使う方は、リハビリとして肩関節周辺の筋力を鍛えておきましょう。
また、転倒もケガをする原因の1つです。
足腰や体幹部分を鍛えて転倒しにくい身体作りをしておくことも、骨折・脱臼の予防につながります。
●テーピング
テーピングによって関節の動きを制限しておくと、脱臼の予防が期待できます。
自身で貼るのが難しい場合は、整骨院や医療機関など専門家に貼ってもらうことをおすすめします。
●休息をとる
疲労が溜まり関節が硬くなっていると、疲労骨折や脱臼を起こすリスクが高まります。
適度な休息を取り、しっかりと疲れを回復させるように心がけましょう。
知恩鍼灸院・整骨院の
【骨折・脱臼】へのアプローチ
当院での施術を行う前に、先ず提携先の整形外科にてレントゲンや必要ならCT、MRI といった精査が必要となります。
整形外科の先生にお願いし精査並びにご指導をいただきながら施術を進めていきます。
その後、医師の同意書を作成してもらい当院へお越しください。
当院では、外れてしまった関節の位置が元に戻った後はサポーターやテーピングなどで動かないよう固定して、損傷の回復を待ちます。
関節が元の位置に戻ったからといっても、脱臼によって患部周辺の靭帯が緩んでいたり、組織に損傷があるので動かしてはいけません。
関節や患部周辺の損傷が回復してきたところで、様子を見ながらリハビリを開始します。
当院では、ご自宅で簡単に行えるストレッチやトレーニングの指導をお伝えし、発症リスクの軽減に努めます。
著者 Writer
- 松永 孝平
- 資格:柔道整復師・鍼灸師
生年月日:1977/1/20
趣味:ゲーム!
【 Message 】
当院は完全予約制ですので、患者様一人ひとりに丁寧な施術が提供可能です!
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